Amazon Kindleで電子書籍を出版するには(2019年版)

KIndle書籍のQ&A コラム

こちらではAmazonのKindleという電子書籍を出版する方法について説明しています。Kindle書籍出版の正式名称はKDP(Kindle direct publishing:キンドルダイレクトパブリッシング)。この3文字はぜひ覚えてください。

面倒な前置きはすっ飛ばして、Kindle出版の具体的な段取りを知りたい方は以降を読まずに次の記事をお読みください!

Kindle出版|Wordで作ってサクッと出版する方法(2019年版)

2019年3月24日

Amazon Kindleストアのビジネス・経済コーナーだけで、なんと 約1万点の電子書籍が販売されています。しかも著者はプロの作家ではなく、素人さんが出版した本も結構あります。もちろん、誰がこんなの読むんだろう? 「自費出版」ぽいな、というような感じのタイトルもあります。

最近は、電子書籍の著者となることでブランディングして、ビジネスを「有利」に運ぼうとしている起業家さんの出版も結構、出てきています。大きなリスク無しに、無料でAmazon公認の本物の出版ができちゃうんです。利用しない手はありませんよね!

では、どうしたら、出版できるのか?さっそく、解説を始めましょう。

電子書籍とは

まず、そもそも電子書籍ってなんなのでしょう? 電子書籍のマーケットや読者はどんな人達で、どのように使われているのでしょうか? これについては、以下のページで解説していますので御覧くださいませ。

Kindle等電子書籍市場について解説(2019年版)

Amazon Kindleとは

そもそも「kindle」って何でしょうか? Kindle とは「火をつける」「燃やす」「明るくなる」「輝かせる」という意味を持つ英単語です。私の推測ですが、たぶん人に知識や知恵の火を灯すという意味だと推測します。

Amazon Kindleは、Amazon.comが決めた規格にもとづく「電子書籍端末(リーダー)」「コンテンツ配信サービス」の総称となっています。日本では2007年にサービスが始まりました。コンテンツを提供している場所が「Kindle Store」となります。既に、多数の電子書籍が販売されているのはご存知のとおりです。

Kindleの書籍は、当初はKindle端末だけしか見られませんでしが今は、Windows、Mac、iPhone、iPad、Androidで閲覧できるようになってます。以前は電子書籍といえば、専用端末が思い浮かびましたが、今では多くがスマホ/タブレットという時代になりました。

Amazon Kindleパブリッシング(KDP)

これはAmazon Kindleストアが、行っている出版サービスのことです。個人でも法人でも、無料でAmazon Kindle規格の電子書籍を出版登録し、販売してくれるサービスです。

 こちら–> https://kdp.amazon.co.jp/

出版にかかる時間は、データが全て揃っていればほんの30分程度。Amazonストアの審査が通れば本は世界各国の Kindle ストアで購入が可能になります(現状では48時間前後)。すごいですね!

用意するのは、本の文章、画像、書籍登録情報のデータだけです。他の電子書籍ストアでも、似たような仕組みはあるのですが、出版数はAmazon Kindleがダントツで一番です。

Amazon Kindleパブリッシング(KDP)を使うメリット

KDPには出版の手軽さ、安さのほかに、次のようなメリットがあります。

(1)Amazonというプラットフォームによるブランディング

Amazonは世界最大級の小売サイトです。特に書籍の販売では、ここでの売れ行きが重視されるのはご存知のとおりです。個人で自作した電子書籍であってもAmazonで売っている事自体がステータスに成り得るのです。

(2)有名人と同様にWebサイトに表示される

キーワード検索の結果は、基本的には言葉の一致の度合いです。タイトルなどにキーワードが入っていれば、有名人、著名人の書籍と同列に表示されます。いわば本屋さんで著名時の隣に平積みしてもらっているようなもの。紙の本ならあり得ません。なおアマゾン内での検索結果は売れ行きが大きく影響されていると言われてます。

(3)修正や改訂が全購入者に反映可能

電子書籍を発刊後、間違い修正、改訂版の発行を行った場合、Kindleストアを通して読者に知らされ、コンテンツのアップデートも行えます。読者に親切ですね。

(4)電子書籍の存在自体が集客に役立つ

自分のやっている業務と関連した電子書籍を出版したとします。そうすると興味関心のある読者の目に触れる機会は格段にアップします。あなたの電子書籍を見た方がいたといます。興味を持てば、著者のことを検索します。あなたがブログやフェイスブックのページがあればアクセスは確実に増えますね!
今もっともうまく使っている起業家さんは、最低価格(99円)で販売して、うまく自社サイトに誘導しリスト化する仕組みを構築しています。これは絶対におすすめの方法です!!

(5)文字数が少なくて済む

実はこれが一番のメリットかもしれません。紙の本は、一番文字数が少ない新書でも10万字は必要です。しかし、電子書籍は、1万字程度でもOK。ハードルはかなり低くなりますね! 私が読んだKindle本でもっとも少なかったのは4ページでした。びっくりしました! といっても動画ページへのリンクがメインでしたので知りたいことはわかりましたが・・・(笑)

(6)新規メディアへの積極性を示せる

AmazonのKindleは、今後もっともっと売れるようになります。アメリカがそうですから。いちはやく手がけたあなたは何事においても先端を行っているという証明もできますね。

以上6つが、KDPのメリットです。どうでしょうか。使わないと損な気がしてきませんか?

海外ではオーディオブックも販売可能です。日本もそのうち始まるかも・・・、楽しみですね。

Amazon kindleストアでは、どんな本が売れてる?

たくさん売れているのは、コミックです。電子書籍の8割はマンガです。ですが、電子書籍のユーザーには30代以降の男性が多いといわれていて、「ビジネス書」分野についてはニーズは高いです。

調査によると、もっと増えて欲しい電子書籍のジャンルでは、iPadユーザーの60.3%が「ビジネス書」と回答しているそうです。

出典–> もっと増えて欲しい電子書籍のジャンル、iPadユーザーの60.3%が「ビジネス書」タブレット端末のユーザーの58.8%が「雑誌」と回答

実際に売れているものは以下のストアランキングをご覧下さい。

こちら–>ビジネス・経済 の 売れ筋ランキング TOP100位

電子書籍でどれくらい儲かるのか

出版で、最も知りたいこと、夢を見れる部分です。大事ですよね。Kindleを出版して得られる報酬は3つあります。

印税(ロイヤリティ)

書籍を販売すると歩合で収入が入ります。そうした出版物からの報酬を印税といいます。出版物にかかる税金ではありませんのでお間違いなく。

この印税と呼ばれるロイヤリティは、税引き後の小売価格に対して70%、35%の2つから選べます。アマゾンではこの2種のオプションを「ロイヤリティオプション」と呼んでいます。違いですが、お得な70%を選んだ場合は、ざっくりいうと以下のような制約が生じます。

  1. KDPセレクトへの登録が義務となります(無料)
  2. 出版したものは他の電子書籍サイトでは売ってはいけません(発売から最低90日間)
  3. 希望小売価格は250~1,250円の範囲内(35%を選ぶと99~20,000円)です。

例えば70%のロイヤリティオプションを選んだ場合、1,250円で販売したら70%なので809円のロイヤリティが入ることになります。(ロイヤリティは税引き後の 1,157 円から計算)。制約が大きいですが、こちらを選ぶ方が多いようです。

KDP セレクト グローバル基金からの分配金

Kindle購入者でかつAmazonプライム会員であれば、毎月一定数(国内では10冊)、無料でダウンロードが可能なAmazonのサービスがあります。 Kindle Unlimited (KU) です。

ああんたが70%のロイヤリティ報酬を選択すると、KDPセレクトを利用することとなり、自動的にKUからの報酬もプラスされるのです。

このサービスを利用する客がいた場合、利用者がその本を読んだページ数に基づいて報酬が入ってきます。ちなみに同じ人が何回読んでも初回だけカウントされます。

こちら–>KDP セレクト

アマゾン・アソシエイト

アマゾンアソシエイトというのは、Amazon自体が行っているアフィリエイト制度の名称です。例えば自分で書いてるブログに、自著のKindle書籍へのリンクを貼ります。そのリンクを読者がクリックして購入してくれると、紹介料が8%入ります。

以上のとおり、Amazon独占販売、価格は1250円以下の設定でよいなら、報酬は70%を超えるわけです。さらに分配金やアフィリエイトがうまく入ると限りなく100%に近づきます。紙の本だと10%が上限ですが…。

・紙の本を1000円で売ると報酬は→100円
・Kindle本を150円で売ると報酬は→105円

150円のKindle本のほうが著者は儲かるんです! そもそも売れやすいのは・・・。 著者にとって得なのがどちらかを言うまででもありませんね。

こちら–>いちブロガーである自分がAmazonで電子書籍を出版した結果wwwww

売れる電子書籍を作る方法

作っても売れないと意味はありません。たとえ無料でもあってもダウンロードされなくてはダメですよね。売れるために必要なのは、3つです。

分野と読者

読者ターゲットは男性のビジネスマン向けが無難です。分野は、売れ筋のビジネス書もしくは実用書の取り上げるものがグッドです。
ビジネス、自己啓発、副業、恋愛、投資のノウハウなどが定番。一般論を、やさしくわかりやすくというよりは、ユニークでインパクトのある内容、具体性のあるものが好まれます

タイトル

買う気にさせるタイトルを考えましょう。表紙と並んで最も大事です。
読めば、読者の方の日常が理想の未来に近づいていく…そんな臨場感をどこまで持たせられるかが勝負です!

表紙

人目を引く表紙を作成しましょう。原寸大とサムネイルのどちらでも見栄えの良い表紙を作成することが大事です。

以上の3つをしっかりと押さえましょう。

Kindleで個人が本を作る方法

では本を出版する手順です。

(1)本のテキスト原稿と画像類を用意する。
(2)Kindleにアップロードできるファイル形式に変換する。
(3)各種の情報を登録した後、用意した原稿のファイルをアップロードする。

では順番に説明しましょう。

(1)書籍の文章と画像を用意する。

まずは、文章を用意します。また挿絵、図表、写真などを入れたい場合は、画像として用意します。

文章を作成するソフトは、使い慣れたもので結構です。もしもWordや一太郎をお使いであれば、それで結構です。

私は、Wordをオススメします。自分もWordで原稿を作成し出版しました。図表、グラフはExcelやPowerPointで画像として保存すればいいでしょう。

Kindleにアップロードできるファイル形式

Kindleの最終的なファイル形式は、拡張子がazwというAmazon独自のファイル形式です。非常に特殊なHTMLと思ってください。通常のKindleファイルは、著作権保護もかけてあります。

現状は、AmazonのKDPのコーナーから、いくつかの指定された形式のファイルをアップロードすることで自動的に無料で変換されます。

以降、あなたが自力で行う方法を掲げますが、面倒だと思われる方は「KDP出版代行サービス」を使うのも手だと思います。

アップする原稿の形式については、Amazon側で指定があります。必ず最新の情報を確認してください! 最近はWordでの作成を推奨しています。でも縦書きができないのが難点ですが。

こちら–>https://kdp.amazon.co.jp/

アップロードできるファイルの形式は以下の通りです。

アップロードする原稿の形式

  • 一番の推奨はWordのdoc/docx形式です。
  • 原稿のファイルサイズは650MB以下(アップロードの原稿)
  • 原稿に挿入できるグラフィックのファイル形式はGIF,PNG,BMP,JPG
  • 1つの画像のサイズは5MB以下

表紙(商品画像)の規格

  • データ形式はJPGまたはTIF
  • 推奨される縦横比は1:1.6
  • 画像の品質を最高にするには、1,600×2,560ピクセル
  • データのサイズは50MB未満

(1)「MS-Word」でDOCX形式保存

公式サイト:電子書籍のフォーマットの簡易ガイド > 本の作成をご覧ください。これを見ればWordが普通に使える人なら大丈夫です。何回か専用のビュアー(出来上がり具合を確認できる無料ソフト)が用意されてます。

詳しくは当サイトのこちらの記事をご覧ください。

KIndle書籍のQ&A

Kindle出版(KDP)Kindle書籍のWord2016、2019、365による作成方法を解説(2019年版)

2019年3月21日

(2)「一太郎」でMOBI形式保存

実は一太郎は使うと簡易・表紙作成機能まで備えており、一太郎だけでアップするデータが作成できてしまうのです。以下の書籍に詳しく載っています。

(3)フリーソフトの「Sigil」でEPUB形式へ、さらにフリーソフト「Calibre」でMOBI形式で保存。

こちら–> 電子書籍を自分で出版してみよう|WEBクリエイターボックス

(4)テキストから、でんでんコンバーターでEPUB形式にする

こちら–>でんでんコンバーター

詳しい記事がこちら–>https://laugh-raku.com/archives/25301

(5)ライブドアブログで文章を作って電子書籍機能でEPUB形式に保存。

こちら–>ライブドアブログで、電子書籍。

ファイルのチェック

なお、いずれにしてもアップロードする前にチェックは必要です。Kindleプレビューツールはダウンロードして使えるようにしておきましょう。

こちら–>Kindle Previewer

電子書籍って面倒だなって思うかもしれませんね。半分はあたってます。本は、目次とか、見出しとか、奥付とかいろいろと形式的な部分があるんで・・・。また、画像を使うのならレイアウトも必要です。ルビも必要かもしれません。そうしたこと細かい約束事を反映させるとなると面倒が多くなるわけです。そこは仕方のないところですね。

それから以下のソフトは用意しておきましょう。あるといろいろできてメッチャ便利です。絶対おすすめ!

ソフトの配布–> 電子書籍管理ソフト Calibre(カリバー) 【窓の杜

KDPへのアップロード

いよいよアップロード! ここでの作業は以下の2つです。間違えるとまずいので、記事をよく読んで事前に入力内容を準備してから取り掛かってください。

AmazonKDPを利用するためのアカウント登録

Kindleダイレクト・パブリッシングを利用するための口座を作ります。本のファイル作りと同様にちょっと面倒なところです。以下の記事通りにやれば、スムーズに行けると思います。税金についての面倒な作業は不要になりました!

詳しい解説記事はこちら

Kindle出版(KDP)アカウント登録方法を解説(2019年版)

2019年3月21日

タイトル、著者名、本と表紙のデータ、販売価格、ロイヤリティなどの登録とアップロード

アカウントの登録が終わったら、本のデータ自体をアップロードします。

詳しい解説記事はこちら

KIndle書籍のQ&A

Kindle出版(KDP) 新書籍の登録方法を解説(2019年版)

2019年3月21日

以上が終わり、審査が通れば72時間以内にkindleストアに表示され、晴れて出版となります!!

まとめ

今回は、個人でも無料で出版ができ、かつAmazonという著名な販売サイトで売ることができるという「Kindle ダイレクト・パブリッシング (KDP) 」を紹介いたしました。

実際のアマゾンサイトへの登録は、人によっては難しいかもしれませんが、本を書くこと以外は一万円程度から代行が頼めますので、かなり敷居は低いと思います。

こうした個人の電子書籍出版は、海外では「セルフパブリッシング」と言われブームになっています。ぜひ関心を持っていただけましたら幸いです。

電子書籍出版の教材/代行会社

・Amazon Kindleダイレクトパブリッシングの代行業者のご案内
さて、以上をみて、面倒で嫌だ!訳がわからん!という方、気持ちはわかります。専門の代行サービスを使うことを検討してみてください。おすすめはパブフルさんです。
表紙作成、文章校正、キンドル最適化、ファイルのアップロードといった面倒なことを全て業者さんが肩代わりしてくれます。不得意なことをやるよりも、生産性の高いことに、本業に取り組むべきだと私は思います!コンテンツの中味を良くすることに著者は全力投球すべきでしょう。代行業者さんをぜひうまくお使いください!!

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